今回は宮本 誠 監督(以下宮本さん)の紹介をさせていただきます。
自分と宮本さんは、約二十年前、宮本さんが広島城北高校3年生、自分が城北中学校1年生として出会いました。
宮本さんの風貌は当時すでに完成されていて、中学生になったばかりの自分は「なんてごっつい人なんだろう」と思っていました。
広島スタジアムで開催された校内陸上競技会で、雄叫びをあげながら激走する宮本さんの姿は今でも目に焼き付いています。
体が小さかった自分は日々の練習についていくのに精一杯でしたが、宮本さんにはとてもかわいがってもらったように記憶しています。
特に覚えているのは合宿中の食事です。練習でへとへとになり、食べ終わるのがいつも最後だった自分の隣に座って、「残すなよー、全部食えよー」と応援(?)してくれました。
当時は正直いってなんて嫌な人なんだろうと思っていましたが・・・
以前にもコラムで紹介したとおり、宮本さんは高校を卒業して日本体育大学に進学された後もちょくちょく、というより頻繁に最上段に顔を出してくれました。
大学のサッカー部ではなく、当時の読売クラブのメンバーの方たちで作ったクラブチームで練習しておられた宮本さんが持ち帰ってくれたサッカーは、戦術、技術の両面で自分にとっては大きな財産になりました。
宮本さんの親友でOB会長の吉川さんも一緒に参加してくださった合宿は、充実感でいっぱいでした。
「Qポン」というニックネームの由来を聞いたのもこの頃だったと思います。
しかし、夜のミーティングはいろいろな意味で非常にタフでした。
その話はまた別の機会にお話しすることにしましょう。
宮本さんから一緒にやろうと声をかけていただいてからずっと、自分もかなりの時間を最上段で過ごしてきました。
その間宮本さんを見続けてきて、変わらないな、と感じることがあります。
もちろん宮本さん自身も年齢を重ね、結婚もされて様々な経験を積み、考え方や取り組み方にいろいろな変化があるように思います。
非常におこがましい言い方になるかもしれませんが、それは成長という言葉に言い換えることができるかもしれません。
変わらないのは、宮本さんの広島城北高校サッカー部にかける気持ちです。
もう少し具体的に言えば、現役サッカー部と保護者会、そしてOB会、つまり広島城北サッカークラブ全体でより高みを目指していこう、という強い意志です。
スタッフそれぞれ思いはあれど、みんな宮本さんと同じ思いを共有し、夢に向かってすすんでいくことに誇りと喜びを感じていると思います。
保護者、OBの皆さんはご存知のとおり、正月の初蹴りやその後のOB総会、懇親会のために毎年多くのOBが最上段に帰ってきます。
また学生OBの多くも休みで帰広した時には最上段に足を運んでくれます。
当たり前のようでなかなかない、ありがたいことなんだな、と最近つくづく思っています。
この集団でより一層の高みを目指し、いつの日かたどり着いた場所でみんなと喜びを分かちあいたい、今回のコラムでその思いを再認識できた気がします・・・
追伸
宮本先生の紹介コラムでしたが、ここでは紹介しきれない、いろいろな話もあります。
みなさん、またいつか酒でも飲みながらQポンネタで楽しく盛り上がりましょう!
2004年7月15日
広島城北高校サッカー部 コーチ
岩井 竜彦