選手権、3年生引退
                               
                              受け入れがたい結果をそれでも受け止め、
                               覚悟をもって選手権に臨んだ6人の3年生が
                              今日、ユニフォームを返した。
                               
                              足を骨折し、結果をベンチで見届けた
                              4.5代目朝礼男が仕切る、最後のあいさつの練習。
                               いつもより少し長めに、そしていつもとは少し違う感情で
                              3年生達の名前を呼ぶ声が、大きく最上段グランドに響いた。
                               
                              全員と握手し、新チームの最初の恋蹴をしばらく眺めた後、
                              それぞれが感謝の言葉を置き、
                              彼らは、ゆっくり最上段を降りていった。
                               
                              言葉にならない感情が、あとからあとから込みあげるけど、
                              これで終わりでもないし、新しい何かが始まったわけでもない。
                              脈々と受け継がれてきた魂が、
                              またひとつ強くなって バトンタッチされただけ。
                              最上段は、いつもここにある。
                               
                               
                               
                              2011年09月14日
                                広島城北高校サッカー部 コーチ
                              岩井 竜彦