私の"最上段魂"
初めましての方が多いと思います。
49回生の井内 崇史(いないたかし)といいます。
広島城北のスタメン史上、
最高の下手くそと、
宮本先生からはお褒めの言葉をいただいております。
この度はOB日記を書かせていただくことになりました。
ありがとうございます。
現在私は一浪を経て愛媛大学に通い、
体育会サッカー部に所属しています。
さて、なぜ私が
大学に入ってまでサッカーをしているのかというと、
その理由は高校サッカーの不完全燃焼にあります。
新人戦ではベスト4をかけた試合でPK戦の末敗退し、
さらに引退した後の選手権の応援で、
引退をせず闘うことを選んだ
キャプテンと副キャプテンの覚悟ある姿を見て、
自分も続ければよかったと強く後悔をしたからです。
『これが最後の現役サッカー人生』
そう覚悟を決め、スタートしました。
そして大学サッカー3年目の今年、
自分のサッカー人生最大の出来事が起こりました。
私は現在部活で、
インディペンデンスリーグ四国予選に出場するチームの
キャプテンを務めさせてもらっています。
そしてそのチームが四国予選を勝ち上がり、
全国大会に出場することが決まりました。
初めての全国大会で、
しかもキャプテンなので、
とても嬉しい気持ちでいっぱいです。
ここからは
全国大会を決めた決勝の日の話を
書きたいと思います。
決勝の相手は部員数120人を誇り
全国大会17回連続出場中の高知大学です。
自分が入学してから
高知大学が四国内で負けたところを見たことがありません。笑
しかし勝てば全国大会。
負ける訳にはいきませんでした。
そして高校時代のPK負けが、
試合前の一週間ずっっと脳裏をよぎっていました。
ここで負けたら、
またあの時の悔しさの繰り返し。
そう思うと
絶対に勝たなくてはいけないと思いました。
そして試合が始まり、
なんと開始1分で失点しました。笑
が、
それからチーム一丸となり、
なんとか耐えて、
後半に奇跡の1点を決め、
延長を経てPK戦になりました。
何の縁か。
またもPK戦になりました。
しかも前回は11番目のキッカーでしたが、
今回は5人目。
5人目いけるか?
と聞かれて、誰が断れるんですか。笑
しかもキャプテンで。
両チームとも前の4人全員が決め、
ついに回ってきました。
頭が真っ白になり、
足の感覚が消えました。
そして感覚が無いまま蹴ると、
なんとキーパーに触られました。
終わった…
と思いましたが、
ギリッギリでゴール。笑
その後6人目でこちらのキーパーが止め、
夢の全国大会出場を決めました。
人生で初めて
嬉し泣きというものをしました。
頭の中が真っ白になり、
記憶すら無いです。
試合が終わってから、
皆にありがとうの言葉しか出てきませんでした。
相当な怪我を押してまで出た奴がいた。
普段は全く熱さを見せない奴が、
井内勝つぞ、諦めるなって試合中に声をかけて支えてくれた。
PK前に頼む止めてくれと言うと、
大丈夫、僕が止めますと言って
PKを止めてくれた頼もしいキーパーがいた。
苦しい時間帯、
気持ちが切れそうな時、
絶対に笑顔で鼓舞してくれる4回生がいた。
心が折れそうな時、
ずっと隣で信じ続けてくれた副キャプテンがいた。
誰か1人でも欠けていたら
全国への切符は掴むことができなかったと思います。
本当に周りの仲間に恵まれた。
その仲間の存在を意識した時、
高校時代から抱えてた後悔から解放された気がしました。
今思うことが2つあります。
1つは、
自分の後悔したと思うことは
そのままにしておかないということ。
私は高校時代の後悔を思い出すたびに
未だに悔しさがこみ上げてきて、
なぜあの時…となります。
しかし今回
その後悔を消し去るほどの喜びを得ることができました。
努力し、粘り強く待ったおかげです。
後悔していることは、
少しでも解決する方法があるのなら、
絶対に解決する方法を選んだ方がいい。
そう思います。
私は5年越しで払拭しました。
2つ目は
覚悟を決めたら、
それを手にするために何かを犠牲にすることです。
愛媛大学は週6日の朝練です。
普通の大学生は
夜みんなで集まってわいわいしているのが普通です。
しかし自分は
朝5時半に起きて練習に行かなくてはならず、
夜はなるべく早く寝なければなりません。
なので夜友達と遅くまで遊ぶことなどできません。
しかもお金もかかるので、
バイトもあり、
普通の大学生のように遊ぶことはできません。
しかしそれを犠牲にしても、
手に入れたいものがあったので我慢できました。
皆さんも
何かやり残していることがあるなら、
迷わずに突き進んでみてください。
その目標に対して
真っ直ぐ真剣に進んでいけば、
必ず良いことがあると思います。
私はサッカーが誰よりも下手くそで
身長は部内1低いです。
そんな私でも、
キャプテンとして全国大会に出場することができました。
やはり最後は気持ち、
そう、最上段魂のような熱い気持ちが
人を強くするのだと、一層感じるようになりました。
高校時代の宮本先生、岩井先生、高山コーチの
熱いご指導が無ければ、今の自分は無かったと思います。
私にとって、
広島城北の熱さは他のどこにも、誰にも負けない
一生の財産であると思います。
本当にご指導ありがとうございました。
それでは最後に・・・
俺たち最高!!!!
2017年10月23日
広島城北高校サッカー部
49回生 井内 崇史