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〜 OB日記 〜

Vol 53. 坂本 真一郎

 

 

失敗と反省

 

 

 

 広島城北を2003年に卒業して21年。

 

 

 

 初めて参加させていただいた

 広島城北高校の同窓会において

 

 

 宮本先生に広島城北サッカー部のOB日記を

 書いてみないかとお誘いをいただきました。

 

 

 

 

 私個人としても

 苦い青春時代を振り返る

 またとない機会となりました。

 

 

 

 宮本先生ありがとうございます。

 

 

 

 

 

 今、私はシンガポールの法律事務所で

 外国人弁護士として働いております。

 

 

 このOB日記は

 出張中の中国海南省の新幹線の中で書いております。

 

 

 

 

 

 全く不真面目な

 サッカー部人生を送ってきました。

 

 

 

 一応、当時のサッカー部においては

 それなりにボールを扱うことができました。

 

 

 そのため最後の年は10番を背負い

 県大会にも出場することができました。

 

 

 そして強豪校でもない10番であることに

 甘んじて奢っていたように思います。

 

 

 

 

 とにかく波の多い気持ちに

 左右されるプレーヤーであったと記憶しております。

 

 

 

 2年生の時から3年生の試合には

 出場させていただくことが多かったのですが、

 

 

 新人戦かなにかの大事な試合で

 宮本先生からPKを蹴ることを指名されたのに

 「蹴れません」と断るという考えられない行動に出ました。

 

 

 

 

 また、2年生時において出場した

 別の試合においては、

 

 

 FWでぬぼっとディフェンスをせずに

 突っ立っている僕へ不満を持った同級生の広瀬君から

 

 

 キャプテンの3年生である高山さんに対して

 「坂本をどうにかしてください」と言わせてみたり。

 

 

 

 とにかく何かしら

 人間的に欠陥のあるプレーヤーだったようです。

 

 

 

 

 

 そんなサッカー部時代に

 最も強く記憶に残っているのは、

 3年生最後の総体県大会ベスト16で迎えた沼田戦のことです。

 

 

 当時の沼田高校は格上と言える相手で、

 我々はチャレンジャーと呼べる立場でした。

 

 

 

 チャレンジャーの我々は

 ディフェンス陣の頑張りもあり大変善戦し、

 最終的に2対2でPK戦に突入し、

 

 

 PK戦で敗れて

 県ベスト8を逃したという試合でした。

 

 

 

 

 試合展開としては、

 1−1で突入した延長戦において

 ペナルティキックで一点を奪い、

 

 

 延長後半を逃げ切れば

 勝利できるというものでした。

 

 

 

 

 しかしながら、

 なんと延長後半ロスタイムに

 

 

 コーナーキックのこぼれ球を

 ペナルティエリアの外からミドルシュートを打たれ、

 

 

 守り切るために大勢いた

 城北ディフェンスの間をボールが抜けて

 

 

 ゴールネットに突き刺さり

 追いつかれてしまったのです。

 

 

 

 

 試合終了直前に

 追いつかれてしまったという落胆もあり

 PK戦では敗北してしまったというわけです。

 

 

 

 

 その最後の失点で

 シュートを打った相手選手の前に

 立っていたのは私でした。

 

 

 

 私は普段の練習を

 100%で追い込んでいなかったので、

 (自分なりには一生懸命取り組んでいるつもりだったのでしょうが )

 

 

 足だけ出して

 相手のシュートを防ぐことができませんでした。

 

 

 

 

 十中八九、

 私がスライディングをすれば

 防げていた失点でした。

 

 

 

 練習でできないことが

 試合でできないという象徴的な事例でした。

 

 

 

 

 その試合で

 2点取ったのも私だったのですが、

 

 

 格上相手に2得点した充実感より何よりも

 最後にスライディングをできなかったことの後悔が

 強く試合後に人目も憚らずに咽び泣きました。

 

 

 

 その後悔の念は

 今も色褪せることなく残っているので

 一生忘れることはないのでしょう。

 

 

 

 

 

 当時の私は

 そんな甘々な性格だったので、

 

 大学受験の捉え方も

 サッカーと同様に大変甘いものでした。

 

 

 

 (あくまで当時の私の捉え方ですのでご容赦ください)

 早稲田大学など

 そこそこの勉強量で

 

 

 当然に合格することができると

 安易に考えておりました。

 

 

 

 その驕り高ぶった考え方の結果として、

 早稲田大学、慶應大学ともに落ちてしまい、

 

 

 後期でなんとか

 広島大学に引っ掛かることが精一杯でした。

 

 

 

 

 今振り返ってみると、

 この二つの大きな失敗経験は

 現在まで続く後の人生に多大な影響を与えております。

 

 

 「努力しないと結果は出ない。

  培ったものしか出すことはできない。」

 

 

 これは私にとっては

 経験から得られた大きな教訓です。

 

 

 

 

 私が司法試験を志した際には

 この教訓は大きな後押しとなりました。

 

 

 勉強しなければ結果が出ないことを

 身に持って体験した私は、

 

 

 司法試験の時ばかりは

 精神的に打ちのめされそうになりながら

 踏ん張って勉強することができました。

 

 

 

 結果として

 司法試験は1回で合格することができました。

 

 

 

 

 今、私がシンガポールにいるのは

 高校を卒業後に与えた人生経験が大きく影響しているのですが、

 

 

 少なくとも私が司法試験に合格し、

 弁護士として働く土台を与えてくれたのは

 高校時代の失敗によるところが大きいでしょう。

 

 

 

 

 失敗は後の大きな財産になります。

 

 

 私は今日も中国での出張において

 プレゼンテーションを失敗しました。

 

 

 

 

 現役の皆様も大いに失敗してください。

 

 

 高校生は大人と子供の境目である

 センシティブな時期であり

 

 

 人格が形成されていないので

 未熟で当たり前です。

 

 

 大いにチャレンジして

 大いに失敗してください。

 

 

 

 

 思えば

 高校サッカー部において

 不真面目な私に対して、

 

 

 宮本先生から怒られた記憶はあまりないので、

 失敗しても宮本先生は大きな心で受け止めてくれるはずです。

 (当時の中学時代のサッカー部の先生には何度も叱責されましたが…)

 

 

 

 


 またた、サッカー部は

 唯一無二の友人に出会える場所かなと思います。

 

 

 私も広島城北サッカー部で出会った友人が

 生涯の友となり、

 

 

 実はこの文書も

 事前にその友人に見てもらいました。

 

 

 

 その友人には

 何やらいろいろとダメ出しをされましたが

 気にすることなく提出しておりますが。

 

 

 

 


 こうして高校時代を振り返ってみると、

 改めて人生に著しい影響を与える

 貴重な経験をさせてもらっていたのだなあと

 認識することができました。

 

 

 

 

 久しぶりに

 最上段にも伺うことができればと思っています。

 

 

 最上段で

 皆様の一生懸命に青春を発露されている姿を

 見ることを楽しみにしております。

 

 

 

 

 

 

2024年10月26日    
広島城北高校サッカー部
                      38回生 坂本 真一郎  

 

 
 

 

 

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