自分なりに
こんにちは。
54回生の南有眞と申します。
高校卒業後1年間浪人し、
現在九州大学大学院の修士1年です。
先日、『ホームカミング授業』を
(広島城北の卒業生が、在校生に対して自分の大学・大学院を説明するイベント)
担当させていただいた折に、
OB日記執筆の依頼をいただきました。
その際、
講堂で約100人の学生を前に話す立場になった
少し大人になった自分、
高校時代の思い出、
話すと楽しい癖の強い先生方、
様々な感情が沸き起こり、
ここは大切な場所なのだなと改めて感じました。
その中で
このOB日記を書かせていただけること
大変、光栄に思います。
現在、工学部の研究室に所属しており、
日々研究をしております。
サッカーの怪我の経験から
生体工学に興味を持ち、
研究内容としては
ミクロな部分から医療に貢献することを行っております。
より具体的に言うと
体の細胞レベルでの医療における研究をしております。
これでもまだよくわからないと思うのですが、
遠い未来のゴールとしてあるのは、
「人工的な細胞に体内をパトロールさせ、
勝手に体の異常を外に伝えてくれる。
さらに、
そのまま体内で異常を解決してくれる」
というものです。
現在は定期的に病院で検査をしてもらう、
もしくは自分が異常を感じて病院に行くまで
体内の異常を見つけることはできないでしょう。
それでは手遅れになることも多いです。
さらに、
実際治療する際は体にメスを入れ、
少なくとも体に負担をかけることになります。
それを解決するために
細胞レベルで異常を見つけ、
そのまま体内で治療することができれば、
より早く、より低侵襲に
治療することが可能でしょう。
そのようなビジョンを掲げて、
国の「ムーンショット」というプロジェクトとして
国から数十億の予算をもらいながら研究を行っている中の、
ほんの一部分に関わっています。
大学の研究生活の中では、
非常に刺激的な生活を送れている方だと感じています。
そのような学校生活で様々な経験を経て、
自分なりに大切だなと
今感じているものが2つあります。
1つ目は
自分なりに考える ことです。
当たり前だと感じるかもしれませんが、
意外とできていないことが多いと感じます。
言われたことを試す、マニュアル通りやる、
前例に倣うだけ、など自分の考えがないことは多々あると感じます。
自分なりに考えてやるかそうではないかで
物事の見方、理解度が格段に変わることは明らかでしょう。
これはサッカーにおいても言えると思います。
例えばディフェンスする時の距離で考えてみると、
基本的にはしっかり詰めろと言われます。
しかし、
対峙する相手の速さ、癖、利き足、
自分の足の速さ、ゴールの位置など
様々な状況によって
その時の距離は変わると思います。
これをただ詰めろと言われたから
詰めてかわされるような状況は
自分の考えがなく
言われてやっているから起こると思います。
自分自身は身体能力が突出していたわけではないので
サッカーを広島城北でやっていた時に
自分に合わせた物差しで考えることができるようになりました。
2つ目は
何事もやってみる ことです。
これも当然大切だと感じるでしょう。
どうなるのだろう、
何か案はあるけど、なんか面白そうだけど・・・、
みたいな場面は必ずあると感じます。
そこで躊躇したり
考え過ぎたりするよりも、
とりあえずやってみるかと動けることも
非常に大切だと感じます。
そのがむしゃらさが偶然をもたらし、
物事が進むきっかけになることは多いと感じます。
この2つを、
最近の大学生活を通じてより大切だなと感じています。
広島城北サッカー部にいれば、
最上段で「ばかになれ」と言われたことがある人は
多いでしょう。
最近になって
その言葉をよく思い出し、
自分なりに今その言葉を使うなら
「賢く、ばかになれ」です。
私自身の大学生活を通じて、
それがとても大切だと実感しています。
最後に現役生の皆さん、
かけがえのない高校でのサッカーを
かみしめて頑張ってください。
今後、振り返った時に
忘れることのない時間になると思います。
応援しています。
長くなりましたが、
最後まで読んでいただきありがとうございました。
2025年01月10日
広島城北高校サッカー部
54回生 南 有眞