皆さん、こんばんは。
このメロン農園生活も、残すところあと2日になりました。
「Cris Frutus (メロン農園を経営している会社の名前) が安定した経営を行っている主な要因とは何か。」っていう問いを探ることを研修の軸にしていたんですが、そこから学ぶべきことはたくさんありました。
そして、それ以外からも・・・
「・・・おれは日本人だ。」
このバラウーナで生活していると、それを強く感じることが多い。
言葉は完全にわかるわけではないが、町を歩くだけで「ジャポネーズ」という言葉は事前と耳に入ってくる。
耳に入ってくるだけでなく、周囲からの視線も日本のものとは全く異なる。
皆がこちらを見ており、自分が「見られている」と実感する。
中には実際に興味深そうに話しかけてくる子どもたちも大勢いて、その近くでは耳をひそめてその内容を聞き取ろうとするものもいる。
若い女の子たちは写真を撮らせてくれとキャーキャーせまってくる。
そうやって周りに気を使いながらも楽しんだある週末の後、「あなたがうつってる写真見たわよ。」とメロン農場の食堂で働いているおばちゃんが言っていた。
どうやら彼女の親戚にあたる子がおれの写真を撮って、彼女にも見せたようだった。
「おれがいる」ことは、一日でバラウーナの町中に広がった。
いや、おれがいることではない。それは、「日本人がいる」ことだ。
とまあそんなこんなで今回の研修は始まったわけです。
そこで僕が得たものは何か。
それを簡単な言葉で表すとしたら、自信と使命感です。
今回は、研修の軸である「Cris Frutasが安定した経営を行っている主な要因とは何か。」っていう僕の結論を記した研修報告書の中にある感想の一部を抜粋することにしました。
日本人であるということだけで、日本に生まれたという環境に自分がいるということだけで、その人ができることというのは、生まれながらにしてここの住民よりも選択肢が多いのです。
いや、ブラジルという格差社会の中で生きる何千万人という下級層全体の人たちよりも、更には世界に何億といる貧困層の人たちよりも。
ブラジルにいる下級層の人たちは働くことへの意識が低いといわれていますが、例外を除きそれは大半間違ってはいないと思います。
でもそれは、今のブラジルの社会構造から見てみると、ある意味しょうがいないことなのかもしれません。
どれだけがんばろうとしても、下の人と見られるのと日本人として見られるのでは、初めからスタートラインが違うからです。
意識が低いのも、現状で満足してしまうのも、自分だったらと考えると納得できます。
もし意識が高くでも、どうしようもなく大きな壁が自分の前に立ちふさがっていたら、超えようもない大きな壁に立ち向かうのではなく、現状に満足して、変わらない日常から幸せを見つけ出すほうがよっぽど楽しい人生を送れるでしょう。
どんな壁でも、乗り越えるか乗り換えないか決めるのは自分自身だ。
といえるのは、努力すれば超えられない壁はない、つまり最初から一番上のスタートラインに知らぬままに立っている日本人だからこそ言えることなのでしょう。
僕は、そのブラジル人の下級層の人たちの働く姿勢がどうのこうのとか、日本人がどうのこうのとか言いたいのではありません。
その人が幸せならそれでいいし、何が良いのかなんて人それぞれです。
でも僕は、こうして知らぬままにもスタートラインの一番前に立っていることを認識したからこそ、自分は日本人である誇りと、果たすべき責任を感じたのです。
もちろん同じ日本人であったとしても、ここバラウーナに住んでいる下級層の人たちと同じような生活をすることは簡単にできるでしょう。
その人にとってそれが幸せなら、それはかまわないし、僕が口を出すことではないのかもしれません。
でも僕は、こうして何でもできる可能性に満ち溢れた自分を磨き続けなければならないと思ったのです。
ブラジルにも世界にも、貧しい人たちはたくさんいます。
その人たちへの責任は、世界をリードする一国である誇り高き日本人としての彼らに対する最低限の責任は、その自分の地位を認識し、世界に恥じないようにそこで精一杯努力することなのです。
今まで認識してもいなかった価値ある土台にあぐらをかいて、のん気なことばかり言っていては、現実にいるどれだけ努力しても追いつけない人たちにとって失礼ではないでしょうか。
自分が知らぬ間に築き上げられた価値あるものに感謝できれば、それを奢りではなく誇りととらえることができれば、自分の果たすべき責任というものは見えてくるのではないでしょうか。
「人事尽くして天命を待つ」
この言葉を心に刻み、これからの人生を歩んでいこうと思いました。
(「Cris Frutas研修報告書、4.感想」より)
以上!
いやーボロボロのチャリンコと出会ってから始まったこのメロン農園生活。
色んなことがありました。
学んだことはたくさんありますが、完結したものなどまだ一つもありません。
それらを学びとするのか、それともただの思い出にするのか、全てはこれからの自分次第!
どんなことでも、学び続けることが大事なんですね。
そんなこんなで、愛用したチャリンコとも明日でお別れ。
残り少ないのブラジル生活も、精一杯やっていこうと思います!
今回は、このメロン農園生活での思い出の写真とともに、皆さんとお別れしたいと思います。
ここから始まったメロン農園生活・・・
でけーっ!!!
大事なサッカーの試合、
そしてプロチームでの練習のために、
極貧生活の中久々に私物のスパイクを購入!!
いやーこの時は嬉しかった。
休日にはこんなことしたり・・・
こんなことしたり・・・
こんなことしたり (笑)
ブラジルのプロチーム
Baraunasの練習にも参加しましたね。
ちゃっかりテレビにも出演!!
ナイジェリアの選手達と
THE INTERNATIONAL!!!!!
何度かMOSSOROにもお邪魔させてもらいました。
日系人の皆さんに、
焼きそばとお好み焼きをご馳走したこともありましたね。
喜んでもらえてよかったです。
ちなみに本場のシュハスコ(日本で言う焼肉)は格別でした。
われらがサンパウロFC!!!
地元のサッカーチームです。
最後の公式戦は4 - 0
1点決めることもできて、記念になりました。
ただ相手チームが負けてるからってキレて自主退場してって
結局前半だけになってしまったのは・・・
まあ、ブラジルだけにということで(笑)
最後に仕事後のサッカーに向かう姿
突っ込みどころ満載ですね (笑)
これこそ彼らの楽しみ、いや生きがいなのかもしれません。
以上!!
約1ヶ月のメロン農園生活でした!!
さよならメロン!!
さよなら1日1メロン生活!!(笑)
2009年11月27日